自己啓発を今すぐやめよう!

自己啓発にのめり込んで人生をしくじった経験を教訓に、ゆるい生き方を実践中。日々のコトなど思いついたことを綴っています。

 

胃ろう拒否は緩やかに死を選ぶということ

 

嚥下障害で加速した老衰で倒れ緊急入院から3週間、すっかり心が折れてしまった母は「もう生きることに疲れた」とつぶやき、泣きながら「胃ろうなんてしたくない」と息子の私に訴えた。82年の人生で一度も弱音を吐かず、頑張り続けてきたことを知っている私は、もう母に「がんばれ」とは言えなくなっていた・・・。

 

▼前回の記事はこちら▼

 

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胸に込み上げる後悔の念

電話を切った瞬間、私の目から涙が溢れ出した。「もう生きることに疲れた」という母のつぶやきや泣き声が脳裏に残っていたこともあるが、どうしてもっと早く気づいてあげられなかったのかという後悔の念も胸にこみ上げ、様々な感情が葛藤し私の頭の中をグルグルと駆け巡っていた。普段あまり感情的にならず何事にも冷静に対処するタイプの私だが、一度感情が溢れ出てしまうと頭の中は真っ白、すぐに完全な思考停止状態に陥った。

 

 

胃ろう拒否は緩やかな死を選ぶということ

肺はボロボロで呼吸も苦しく、常に微熱があり高熱が出ることもある。腎臓もあまり機能せず身体はむくみ、分泌量が少なく粘性の高い唾液は飲み込むことが出来ず、喉を詰まらせ呼吸困難になる。また口に入れた食べ物の味も全くわからない・・・。まだまだ書ききれない程の不具合を身体に抱えている母。正直なところ正常に機能しているのは脳くらいのものだろう。しかし胃ろうを拒否すれば、それは事実上、緩やかな死を選んだということだ。

 

 

息子からの最後のお願い

辛い思いをしながら、何の楽しみもない毎日を1年以上過ごして来たのだから、ラクになりたいと考える母の気持ちは充分に理解できる。しかし、だからと言ってこのまま緩やかに死を選ぶことが本当に正しいのか。一晩悩みに悩んだが、次の朝、私の胸にひとつの想いがこみあげた。胃ろうで栄養を補給し続ければ、食べる筋力が復活するかもしれない。正直なところ、ここまで老衰が進んでしまっては手遅れかもしれないが、何事もやってみなければわからない。もう一度、もう一度だけ頑張ってもらうよう話をしてみよう。これでだめだったら母の意志を尊重しよう・・・母に生きてほしいと願う息子からの最後のお願いとして。

 

その数日後、想いを伝えるために妻と二人で母の病室に向かった。

 

次回へ続く